コワーキングスペースの新型コロナウイルス対策は?コモンルーム梅田インタビュー

新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、「仕事=オフィスで働く」という常識が変わりつつある。政府によって推奨されてきたテレワークだが、これまではどこか現実味のない話のように思っていた人も多いだろう。オフィス以外の場所で働くというワークスタイルは、あくまでフリーランスやスタートアップなど一部の人の話で、世の中のほとんどのサラリーマンは自分に関係のある話だとは到底思えなかった。

ところが、新型コロナウイルスの影響で外出自粛が求められることになり、テレワークが多くのサラリーマンにとって急に「自分ごと」になった。自宅で働くことになった彼らはノートパソコンを持ち帰り、さぁ自宅で働くぞ!となったわけだが、中には環境や設備を理由に自宅で働くことが難しい人もいる。そんな時に活用できるのがコワーキングスペースだ。

オフィス以外の働く場所として注目されているコワーキングスペース。元々はオープンなスペースで様々な人と一緒に働く場所という意味の「Co(一緒に)+Working(働く)」なのだが、実際は一人で作業する場として利用している人も多い。自宅で働くことが難しい人にぜひ活用していただきたい場所の一つだ。そこで気になるのはコワーキングスペースの環境や感染症対策についてだろう。

実際にコワーキングスペースはどのような場所で、どんな対策を取っているのだろうか。コワーキングスペースの現状について、大阪に店舗を展開している「コモンルーム梅田」に話を聞いた。

「コモンルーム梅田」はどのような場所なのか教えてください

コモンルーム梅田は、実用性・快適性・心地よい空間を追求した集中型のコワーキングスペースです。落ち着いた雰囲気がご利用の皆様に好評をいただいています。席数の種類が多い点も特徴で、落ち着いたワークラウンジ、集中できるブース席、打ち合わせに使えるボックス席など、バリエーショ豊かな中から選ぶことができます。6名用・8名用の会議室も併設しているので、会議での利用も可能です(会議室の利用は別途予約・利用料が必要です)。

(集中して仕事に取り組めるブース席)

利用者からの声は?

当店は大阪梅田駅から徒歩3分という立地で、「交通アクセスがいい」という声を多くいただきます。他にも「落ち着いた雰囲気なので集中して仕事もできる」「会議室が上品な雰囲気なので面接で使いやすい」「オフィスチェアなので長時間利用もしやすい」など、サラリーマンの方にも好評です。「フリードリンクの種類が豊富で、備品等の設備も整っていて無料で使えるのは嬉しい」というご意見もいただきました。

コモンルーム梅田の感染症対策について教えてください

アルコール消毒剤を受付の横に設置して、ご来場の際に使っていただけるようにしています。また、除菌機能のある空気清浄機付き加湿器を常時稼働させ、換気も徹底しています。

スタッフは毎朝細部まで掃除をし、ワークスペース利用者の入れ替わり時には机の拭き掃除、会議室使用後の掃除・アルコール消毒も必ず行っています。今回の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、スタッフの手洗いうがいなど衛生管理を以前より徹底するようになりました。梅田店だけでなく、大阪市中津にある「コモンルーム中津」でも同様の対策をとっています。

昨今の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、利用者に変化はありましたか?

テレワークが推進されたことにより、当店の月額メンバー様(主にフリーランスや士業の方)の利用は減ったように感じます。おそらく元々ご自宅でも仕事ができる環境の方が多いため、外出自粛の要請を受けて自宅で作業されているのかと思います。

逆にビジネスマンの利用が以前に比べ増えました。こちらもテレワーク推進の影響で、これまでは打ち合わせの合間に会社に戻られていた方たちが、オフィスには戻らず当店を利用しているようです。

(広々と利用できるボックス席)

ビジネスマンの利用が増えたのは当店が大阪梅田に位置しており、利便性が高いことも多きく影響しているかと思います。利用時間は1日ではなく、3時間以内の短い時間での利用が多い印象です。

今何か困っていることがあれば教えてください

どのサービス業も同じ悩みを抱えているかと思いますが、アルコール消毒スプレーや除菌ウェットティッシュの在庫が十分確保できないことです。従来注文していた通販サイトでは販売停止になっており、ドラックストアでも1人1袋しか購入できません。以前よりお客様の使用頻度も増えているので、新型コロナウイルスの感染がいち早く収束し、物流が正常化してくれることを願っています。

新型コロナウィルスによってもたらされたテレワーク推進

今回のコロナショックによる経済活動への影響は計り知れないが、ひとつポジティブな影響があるとすれば、「テレワーク」導入の一助になったということだ。おそらくこれは多くの方が実感しているであろう。これを機に非常時以外でもテレワークを続ける企業が増えるはずだ。

都市部では外出自粛の要請が続く中、指定の地域での不要不急の外出は避けるべきだ。しかし働く場所・環境がなく困っている人にとって、コワーキングスペースは救世主になるかもしれない。感染対策をしっかりしているコワーキングスペースを選び、利用を検討してみてはいかがだろうか。

コモンルーム梅田
住所:大阪市北区芝田2-8-11 共栄ビル3F(受付)
アクセス:各線大阪・梅田駅から徒歩3分
Webサイト:https://common-room.jp/umeda/

コモンルーム中津
住所:大阪市北区豊崎3-15-5 TKビル2階
アクセス:御堂筋線中津駅から徒歩1分、阪急大阪梅田駅から徒歩12分
Webサイト:https://common-room.jp/nakatsu/

Editor:石田めぐみ
毎日同じ時間に同じ場所へ出勤することに疑問を感じ、フリーランスとして独立。「遊ぶように働く」をモットーに、人事、広報、秘書、経営企画など、一般事務をベースに企業等のサポートを行う。自由な働き方を応援するコワーキングスペース専門メディア「Instaworkマガジン」を運営。